チベ旅3日目。康定編。
7月6日(土)
朝6時半頃にバディとホテルで別れ、
新南門バスターミナル7時発の康定発のバスに乗り込む。
前日にバスターミナル2階のカウンターですでにチケットを購入済み。
本当は理塘に行きたかったので「明天、理塘、一個人(明日、理塘、一人)」と言うと
カウンターのお姉さんは一言「メイヨー(没有)」。
中国で一番聞くのではないかというほど頻発する単語「メイヨー(没有)」。
意味は「無い」。
「メイヨーは無いよー」と覚えよう。
行きたかった理塘行きがないってんならどうしよう。。。
後ろには人が並んでるのに他の行き先を考えてなかった。。。
だったら「康定」しかない!という勢いで買っただけの康定行きチケット。
私の中で康定は東チベットの入り口。
そこからあちこち地方へ行くためのハブバスターミナルと捉えていた。
康定のバスターミナルで理塘行きのチケットを買おう。
そう思ってバスに乗り込むと、これまでと全く違うラグジュアリーバス!
これまで東チベット方面へは2回ほど行ったことがあるのだが、
途中のトイレ休憩が文字通り地獄だった。
一番最初は2016年12月末のもっすご寒い日に、同じく成都から康定行きのバスに乗り、
3時間ほど走ったところでトイレ休憩。
アジアの長距離バスでよくあるレストラン併設のオンボロトイレ。
他のバスと重なって、女子トイレには結構ま行列ができていたのだが、
入ってびっくり!!そこは!!!
ニーハオトイレ。
噂には聞いていた。
中国のトイレには壁がなく、隣に人と「ニーハオ」って挨拶しながら用を足せると。
これが実物か・・・
実際には腰くらいの高さの壁があるので、まぁ全容が垣間見れるとまではいかないのだが、
用を足している人たちの表情は垣間見れるし音はダダ漏れだし・・・
幸いなのは、真冬は寒すぎて匂いがそんなにしないこと。
ボットントイレではなく、溝にまたがって用を足し足し溜めていき、
一定時間(30分〜1時間)が経過すると上流から水が流れ一掃されるというシステム。
だから、真夏は本当にキツイ。
2回目のニーハオは真夏だったため、本当に途中で窒息死するかと思った。
「チベットのトイレはそんなもん」という印象があったのだが、
今回3回目の康定行きトイレ休憩を経て大変驚いた。
日本のサービスエリア的なものができていて、50くらいの個室トイレができていた。
その入り口にはデカデカと「厠所革命」と掲げられている。
(「厠所」=トイレ)
中国が現在いたるところに掲げているプロパガンダで一番見る文字「文明」。
その実現の第一歩がトイレだとやっと気づいたのだろう。
そんなこんなで康定に到着。
宿は「康定コンカ国際ユースホステル」のドミ。
初めて来た時は、バスターミナルを出たらすぐに客引きのおばさんたちがいて
その人たちにのこのこついて行った宿に泊まっていたのだが、
最近はそんな宿の客引きが見当たらなくなってきた。
初めてで不安でたまらなかった時に、優しくあったかいペットボトルを
ホッカイロ代わりにくれたおばさんはどこへ行ってしまったのだろう。
これも中国政府の「文明」への一歩なのだろうか。
とは言ってもコンカユースはとっても居心地がいい。
今回は受付が全く英語を話せないおばちゃんとお兄さんだったのだが、
お客っぽい英語が話せるお兄さんを連れてきて通訳をしてくれた。
日本人は通常、15日以内なら観光ビザは必要ない。
しかし、やはり現地の人はそんな情報知らないらしく
「ビザをコピーしなきゃいけないから見せろ」と言ってくる。
英語が話せるお兄さんに説明しても「そんなはずはない」と信用してくれない。
なぜかカンボジアビザをまじまじ眺めて「これか?」と聞いてくるけど違うから。
悪戦苦闘してチェックインして、康定の町歩き。
何気に東チベット3回目で、その度に康定に往復で来ているので何気に5回目の康定。
今まで特別見所がない街だと思っていたが、康定の街もなんだか結構様変わりしていた。
中国政府としても、ここを東チベットの中心として発展をアピールしたいのだろう。
大きなホテルが乱立し、観光客が増えた。
チベット族と漢族が手を携えるようなモニュメントがいっぱいできている。
この街はどうなってしまうのだろう。